1951年にポーランド人、Stefan Kudelski氏によってスイスに設立。NAGRAはポーランド語で「録音する」の意。1952年にはNAGRA1が発売され、スイスのローザンヌラジオとジュネーブラジオで使用された。
その後、ポータブルレコーダーとして、全世界的に名声をはせ、オリンピックや局地での録音には常にNAGRAが使用され、さらにPILOT信号を記録できるようになったNAGRAIIIは映画、レポートなどのプロダクションの現場でスタンダードとして使用された。その後4シリーズ(4.2L、4-Sなど)で約40年以上もオープンリールのポータブルレコーダーの市場を独占し続けている。現在はデジタルレコーディングの出来るNAGRA DIGITALやNAGRA Vが販売されている。
また、1981年に発売されたNAGRA T-AUDIOは全世界のスタジオでマスタリングマシーンとして、また、映画などのポストプロダクションの編集機として使用され、今だ世界最高のオープンリールテープデッキとしての名声を誇っている。(最高級ともいえるが・・・)
最近では、真空管を使用したプリアンプ、パワーアンプ、DACなども販売し、高級オーディオメーカーとしても認知されつつある。
機械としても精密堅牢に作られてはいるが、補修部品は、スイスの本社にはどれほど古いものでもかなりの在庫があることもあり、メンテナンスさえしっかり出来れば、今後も長く使い続けていけると思われる。